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野鼠の歌。

 

 世の中はいつだって弱肉強食。
 アフリカのサバンナや南米のジャングルだってそうなのだ。進化のレースで単独首位に立った人間の社会がそうでない理由は無い。いつ、どこであろうとも、弱い固体は虐げられる運命にある。これは生きとし生けるもの共通の概念だ。
 捕食する側とされる側の関係は決して覆らない。
 だが、食物連鎖で上位に立つ生物は、下位に対して本当に絶対的優勢と言えるのだろうか?
 強いって何だろう。弱いものは本当に劣ったものなのか。三食昼寝付きの飼い猫が、戯れに追い詰めたネズミに小さな前歯で噛みつかれたら? もしそのネズミの前歯に、大量の雑菌が付着していたら? 果たして猫は、そのネズミに比べて強いのか、弱いのか。

 私は弱い人間だ。少なくとも生活時間の半分を占める学校という場においては劣勢とされる身の上である。お世辞にも良く出来たとは言えない体型。パッとしない事甚だしい顔立ち。頭の中身こそ並ではあるが、それも上位には届かない。加えて内に秘めた性格はとても可愛らしいとは言えず、トドメに趣味が俗に言うアキバ系。要するにオタクだ。
 ただ、ジャンル的に腐女子の部類には当てはまらないかもしれない。BLややおいよりも、むしろ男性向けにこそ食指が動くのだ。しかもアンチ純愛で、陵辱や鬼畜系統のエロゲーを嬉々としてプレイするのだから困ったものである。
 表には決して出さない趣味とは言え、誰がこんな女を好き好んで相手にするというのか。同好の士ならともかく。
 そういう訳で、私は学校において孤立し、時に虐げられる立場にある。
「やだ小島さんじゃない。いつ見ても不細工ね。私達これからお昼食べるんだけど」
 こんな事を同じクラスの女子にいわれた場合、それは一緒に食べようという誘いではない。邪魔だから出て行ってくれという意味だ。
 流石に面と向かってこんなセリフを吐ける人物もそういない。岸野ミカという女子の中心的な存在が1人いるだけだ。だがその取り巻きの連中も私を見て嘲笑しているのでは岸野嬢と同じである。
 こういう場合、大人しく立ち去らないと延々とバカみたいな妄言を聞かされる羽目になる。だから劣勢の私は逃げるように消えるしかない。
 まあいい。まあいい。
 この程度、どうという事は無いのだ。私には私なりの強力な牙がある。精々喉笛に噛み付かれて泣きを見るがいい。

 その私の牙とは何か? 端的に言えば幽体離脱と他人への憑依だ。
 この芸当が意識して出来るようになったのは今年の春頃である。それまでも寝ている間に自分の意識が体から離れていくような感覚は度々あった。しかし夢だと思っていた幽体離脱が、実は自分の意思で可能だったのだ。他人の体に乗り移って動かす事も、やってみたら出来た。
 トンデモ話ではあるが、出来てしまうのだから仕方がない。
 私に憑依されると、された側は意識も記憶も完全に無くなる。思考も感覚も完全に私の物だ。だから私が離れると、憑依されていた人は「アレ? 自分は一体何をやっていたんだ?」という事になる。その間の記憶は全く残らないのだ。
 これは実に都合がいい。私は他人の体でやりたい放題で、どんな被害が体の持ち主にあろうとも、こちらに結びつく事は決してないのである。
 これが出来るようになって以来、ちょくちょくと軽い悪戯をして楽しんだ。自分では怖くて出来ない事も、他人の体であればやってしまえる。例えば意味もなく物を壊したり、ノーパンで階段を上り下りしてみたり。ただ、やはりうら若い女子高生としては、やはり行き着くのは性的な事柄である。
 昼休みに自分の体を隠し、他人に乗り移ってトイレに篭り、自慰をしたりするのだ。誰かに気付かれた所でどうという事は無い。悪評が立つのは私ではないのだ。男に憑依して男性器を観察し、射精の感覚を楽しむ事もあった。女性とはまるで違う放出感は随分と面白い。
 初めて思い切った事をしたのはGW明けくらいだ。上級生の女子の体で、授業中に自慰を始めてみた。最初の内はスカート越しにボールペンで性器の付近を突付く程度だったが、隣の席の男子に気付かれたと知ってからは、むしろ過激化。最後にはパンツの中に手を入れて直接クリトリスを刺激した。その後、クラス中に気付かれて騒然となったが、後の事は知らない。憑依した女生徒は不登校になったらしいが。
 そこまで派手にやった以上、私の悪戯はとどまる所を知らなかった。
 学校では騒ぎになるので街に出て、様々な人に乗り移る。自分の体は自室のベッドに寝かせて幽体だけのお出かけだ。
 近所の女子大生に憑依して下校中の男子中学生を物陰に誘い、手や口で楽しませてあげたり、そのまま野外でセックスをしてみたり。或いは、やはり近所の中学校で男性教師に乗り移って女生徒を強姦してみたり。
 援助交際も何度か経験した。私立の女子高生の体でそこそこ見栄えの良いサラリーマンを誘い、ホテルに連れて行ってもらってセックスを楽しむ。コンドーム無し、中に出してよし、ビデオ撮影もOKの何でもありだ。それでお代は二束三文だから男の興奮も天井知らずである。
 憑依対象の体質にもよるが、好き放題に嬲られるのは慣れてしまうととても楽しい。体の中をグチャグチャに掻き回されるのは、癖になりそうな快感がある。見知らぬ男と肌を合わせるという嫌悪感も、経験を重ねる内に薄れていった。今では度外れて酷くない限り、大抵の男を初見で受け入れられる。ガキでもピザでもオッサンでも何でも来いだ。もっとも他人の体を借りているという事情があればこそだが。
 セックスはモラルと後先を度外視出来れば最高の娯楽である。普通にベッドで一対一の性交に耽るのは素敵だし、何らかの尋常でないエッセンスを加えて背徳感を楽しむのもいい。
 兄弟のいる女の子に憑依して、姉または妹になりきって兄や弟を誘惑するなんてのも素晴らしいし、娘になりきって父親の布団に潜り込むのもアリだ。近親相姦は最初の反応とセックスに持ち込むまでの駆け引きが何より面白い。弟は堕ちやすいが、兄や特に父親だと難易度が上がる。その辺りが醍醐味なのだが。
 また、経験豊富な中年男性に身を任せるのも良い。自分の、つまりは憑依した体から優しく性感を引きずり出され、失禁し、失神するほどの快感を味わった時は感動すら覚えた。
 複数の男性に群がられて揉みくちゃにされるのも、こちらから受け入れてしまえば悪くない。何本ものペニスに囲まれ、貫かれ、咥えさせられて、内外を問わず、体中に精液を浴びてドロドロにされるのは筆舌に尽くしがたい経験だった。
 そういえば、と私は首を捻る。最近は複数人を相手にしていない。ここは一つ、岸野嬢の体を借りて、久しぶりに目一杯ドロドロにされてみようか。
 そう思い立ったのは夏休みが明けた9月の事だ。

 学校を昼で早退し、自宅のベッドで幽体離脱。両親は共働きで、今日はどちらも家に帰らないというメモがあったのも都合がいい。
 生霊状態で学校に向かい、放課後を待つ。そしてHRが終わった後、私は岸野ミカに憑依した。
「ミカー。今日はどっか寄ってく?」
「ゴメン。私、ちょっと用事があって」
「何よ。男? 私というものがありながらー」
 などと、友達と適当にじゃれ合いつつ、彼女達を帰らせて自分は学校に残る。
 そうしたら、先ずは体の使い勝手のチェックだ。トイレの個室でパンツを下ろし、性器の具合を調べる。ふむ、処女ではないようだがセックスの経験自体は少なそうだ。だがオナニーは随分派手にやっているようで、膣は十分にこなれている。多分、バイブやディルドを日常的に使っていると見た。
 まあ、何だ。憑依経験豊富な私には分かるのだ。乗っ取った体がどんな経験をどれだけつんでいるか、朧気ながらではあるが。
「ふーん、意外に純情なのね」
 ついでに持ち物や携帯のアドレス帳を見る。どうやら現在は友達のお兄さんに片思い中らしい。可愛らしい手帳にその人物の誕生日や好物などが書き付けられていた。何やら和食が好きらしいので、肉じゃがの練習がどうのと、随分乙女チックな事もメモられている。ひょっとしたら男性経験自体、無いのかもしれない。処女膜も自分で破ったか?
 まあいい。重要なのは異物の挿入に慣れている事と、生理でない事の2点だ。どちらもクリアしているので私が楽しむ分には問題ない。性感が今一つかも知れないが、今日の主題は複数の男に犯されるという所にあるのだ。
「さて。ラグビーと水泳、どっちにしようかしら」
 私は甘すぎると評判の缶コーヒーを飲み干し、どこで誰に犯されるかを考えた。どうせなら体力の余ってる連中10人くらいに相手をして欲しい物だ。邪魔が入らないというのも大事である。
 候補はラグビー部と水泳部だ。どちらも顧問が面倒くさがりで管理が緩い。そしてそれぞれ、専用の部室なり更衣室なりを持っている。人数も程ほどだし、体力的にも申し分なく、そして部員間の仲が良い。
 まあ、どちらでもいいのだが、今日は水泳部にしておくか。ラグビーさんはまた後日、という事で。
 高鳴る胸を押さえてプールに向かう。因みに水泳部、男子だけで女子部がない。数年前まではあったのだが、人が集まらなくて事実上の廃部になっているのだ。
 折のいい事に、彼らは更衣室で休憩中だった。シーズンもそろそろ終わりなので顧問は滅多に顔を出さず、それに乗じて練習よりも雑談がメインらしい。
 この辺りの各部活の活動状況は、常日頃から生霊状態でチェックしているのだ。誰か乗り移って楽しそうな人材を探すのが主たる目的ではあるが。
 プールに隣接した建物は簡素な掘っ立て小屋ではなく、結構しっかりした作りになっている。校舎側の入り口から入り、ロビーで靴を脱いで廊下を進む。右に行けば女子更衣室、左に男子更衣室。どちらもシャワー室が隣にあり、また、更衣室から直接プールに出られるようになっている。
 更衣室は男女共に大小あって、大きい方は授業で使い、小さい方が水泳部の更衣室兼部室だ。まあ、女子水泳部の更衣室は現在使われていないが。
 男子水泳部の根城にたどり着いた私は、コンコンとドアをノックした。室内のザワメキが途絶え、扉が開かれる。
「こんにちは」
「はぁ、今日は。えっと、何でしょうか?」
 内側からドアを開けたのは見知らぬ男子生徒だ。多分、一年生だろう。何の前触れもなく訪れた私を見て面食らっている。因みに水着にTシャツという姿だった。顔つきはやや子供っぽいが、中々に逞しい。アッチの方も元気そうだ。
「あれ? 岸野さんじゃないか。どうしたの?」
「や、どうも。入っていいかしら?」
 ポカンとする一年生の後ろから、岸野嬢と顔見知りらしい男子の声が上がった。というか、私も知っている顔だ。同じクラスの男の子である。やはり不思議そうな顔をしていたが、ズカズカと部室に上がりこむ私に、コレといったアクションを取れずにいた。
「ええ!? ちょ、ちょっと岸野さん」
 6畳ほどの部室には水着にTシャツの男が7人。見た所、2年生と1年生だけのようだ。ふむ、賑やかに楽しむ分には丁度いいくらいだろう。
 カードゲームに興じていたらしい彼らの脇を通り、部屋の奥まで入った私は、手荷物をロッカーの上に置き、お菓子の袋が散乱しているテーブルに腰掛けた。
「県大会、残念だったね」
「は、はぁ? そりゃ、まあ……そうだけど」
 いきなり自分達のアジトに入ってきた女子生徒に、彼らは未だに面食らったままだ。こちらの意図が全く分からないのだろう。
「うん。お疲れ様」
「あ、あぁ。どうも……」
 彼らがIH予選の県大会で結構頑張ったのは事実だ。リレーでは決勝まで残ったらしい。勿論、私の知った事ではないのだが、これはいわゆる口実という物だ。
「そこで、私から頑張ったで賞を上げたいんだけど。貰ってくれる?」
「――ッ! お、おい岸野さん」
 今までポカンとしていた彼らが、一斉に息を呑んだ。テーブルに座った私が、足を開いてスカートを持ち上げたからだ。ギリギリでパンツが見えるくらいまで。
 チラチラとこちらを伺いつつ、7人は互いの顔を見合わせている。反応に困っているようだが、喉を鳴らしているのが丸分かりだ。初々しくて良し。
「ねぇ、お菓子よりも、女の子――食べて見たくない?」
 スカートを更に持ち上げて挑発の笑みを浮かべる。吊り目がちの岸野嬢だけに、この手の小悪魔っぽい表情は似合うだろう。案の定、彼らは魅入られたように私を見つめていた。
「……マ、マジか?」
 よしよし、食いついてきたな。
 ブレザーをゆっくりと脱いで見せると、部員の1人が声を震わせて尋ねてきた。他の男達も目の色が変わりつつある。
「ふふ。カメラとか、ある? いいよ、脱ぐところ撮っても」
「ホ、ホントに?」
「うん。ホ・ン・ト」
 同じクラスの彼が偶々手近にあったらしい携帯をこちらに向ける。それに向かってウィンクすると、他の子達も我先にと携帯を取り出した。中には普通のデジカメを構える者もいる。
 時ならぬ撮影会に、場室内の温度も上がる。彼らの水着は、早くも前が膨らみ始めていて頼もしい限りだ。
「ふふ……。ね、ハンガーとか余ってない? 君に私の服をお願いしたいんだけど」
「は、はイッ! あります」
 携帯もカメラもないのか、一人の生徒が手持ち無沙汰に、だが食い入るようにこちらを見ていたので、彼に脱いだ服を任せる事にした。岸野嬢の体はこの先も使わせてもらう予定なので、今は服を汚してショックを与えるわけにはいかない。
 一年生らしい彼にブレザーを渡し、今度はリボンタイを解く。パシャパシャとシャッター音が響く中、私は次にブラウスのボタンをプチプチと外し始めた。
 やがて淡いピンクのブラジャーが顕わになってくると、ひっきりなしに生唾を飲む音がシャッター音に混じるようになる。男達の興奮が手に取るように分かった。
「コレも、お願いね」
 ブラウスのボタンをお腹の辺りまで外した所で、私は足を片方ずつ上げて靴下を脱いだ。まぁ、岸野嬢は美人だが正直、靴下の匂いなど楽しくはなかろうが、それでも受け取り役の男の子は、喉を鳴らしてそれを受け取った。
 そして今度は立ち上がり、スカートのホックを外してジッパーを下げる。
「フーっ、フーっ」という荒い息遣いに取り囲まれる中、私はスゥとスカートを落とした。続けてブラウスの残りのボタンも外す。
 7人は目を血走らせて私を見つめ、撮影に余念がないが、この間一切無言なのが笑える。まぁ、同じ学校の女生徒が目の前で生ストリップをしているのだ。女に慣れてなさそうな彼らが黙り込んでしまうのも無理はないか。
「お……ぉ、お」
 再びテーブルに座り、ブラジャーの肩紐をずらしてホックを外す。そして少しずつ、見せ付けるように乳房を露出した。目をまん丸に見開いている男の子達が可愛く感じる。視線は胸に集中しており、正に釘付けだ。
「ふふ。これも、ね」
 最後に、パンツに両手の親指を引っ掛け、腰を後ろに引くようにして脱いでいく。今度は視線が股間に集まった。携帯での撮影を忘れるほど、彼らは見入っている。困ったものだ、折角のストリップなのに。とは思いつつ、より直接的な性欲の息遣いが楽しくて仕方が無い。
「うふっ。ここまで、何て言わないから、もう少し見ててね」
「あ、あぁ……」
 脱いだ下着を受け取り役の子に渡し、横の椅子に安置させる。それを確認してから、私はピタッと閉じた足をテーブル上に持ち上げた。体育座りの格好だ。
 そして、ゆっくりと足を開いていく。いわゆるM字の姿勢になった私は、そっと股間に手を伸ばし、7人の水泳部員の目の前で割れ目を擦りだした。
「んっ、んふ……。ねぇ、ちゃんと見てる? 写真も撮っていいんだよ」
 手の届く距離で自慰を始めた女生徒の姿に、彼らの緊迫感がいよいよ高まってくる。何だか凄いプレッシャーだ。性器を猛らせ、血走った眼差しでパシャパシャと写真を撮る男の子達。本格的に乱れ始める前の、この緊張感。これからどうなっちゃうのかという胸騒ぎ。うん、いや、実に良い。いつの間にやら、私の方もトロトロと涎を零していた。
「な、なあ岸野さん……」
「へへへ。良いよ、誰からする?」
 ついに我慢しきれなくなったのか、同じクラスの子が手を握ったり開いたりしていた。完全に屹立したペニスが頼もしいやら痛ましいやら。それを見ながら、スッと目を細めて、私は自分の(岸野嬢のだが)陰唇をくぱぁと開いて見せた。
「……ッ!」
 瞬間的に殺気立つ7人。ここで「触っていいのは一人だけね」などと言ったら、即大喧嘩になりそうだ。これだから男ってヤツは。くくく。
「じゃ、じゃあ。俺からだ」
 どんな葛藤と牽制があったのかは知る由も無いが、結局、同じクラスの子が一番にペニスを晒した。大きさも中々、亀頭も露出している。包茎でなかったのが先鋒を奪えた理由かもしれない。そんなの、どうだっていいのに。
「ん、んぁ……。ふふ、せっかちなんだから」
 開いた陰唇に固い肉棒を押し当て、彼が腰を押してくる。僅かにズレていたのを黙って修正し、私は自分の中へとペニスを導いた。
 ズンと衝撃がお腹に響く。力任せに押し込んでくる男性器が、確かに自分を犯しているという実感。そして自分がそれを望んで飲み込んでいるという歪んだ被虐感。ああ、これだから男漁りはやめられない。
「岸野ッ! う、うお、スゲぇ……」
「お、俺も触っていいか?」
「……いいんだよな」
 腰を振り、興奮しきった仲間の様子にあてられたのか、他の6人が俺も俺もと手を伸ばしてくる。その内の誰が、という訳でもなく、誰かの手が体に触れた瞬間、パーティーが始まった。
「胸、柔らけえっ!」
「足もスベスベだぁ……」
「な、なぁ。咥えてもらうってのはアリ?」
 あっという間にテーブルから引き摺り下ろされ、後ろから前から14本の手が好き放題に掴み、撫で、擦ってきた。文字通りの揉みくちゃである。高まりきっていない体には苦痛もあるが、それが却って楽しいのだ。無茶をされているという感じが。
「あむ……ん、んちゅ。んぐ……んっ」
「おおぉ。フェ、フェラされてるっ、俺」
「じゃあ、俺は手、手でしてくれよ」
「うわ。岸野さんの中、更にヌルヌルしてきた……お、俺、もうッ」
 口を御所望の男子には望み通りフェラチオを、手でという子には手で。希望の行為を、望まれるままに。それが輪姦を楽しむコツだ。丸ごと全部受け入れるのである。こちらは体を開いて促すだけ。
「いいの……んぐ。ちゅ、膣内に出して、んっ。口にも、体にも……はむっ。んく、好きな所に出していいわ。んッ、ちゅ……」
「マジでっ!?」
「と、というか出るッ」
「……お、俺も、そろそろヤバい」
 レロレロと口に入ったペニスを舐めながら宣言すると、彼らは一斉に色めきたった。始めたはいいが、どこまでしていいのか分かりかねたのだろう。ルールなんて無いと、はっきり言ってあげるのも先達の務めだ。その結果、彼らが今後、女性に対してどんな態度を取ろうと、私の知った事ではない。
 室内の温度が更に上昇した所で、ジワリと胎内に暖かい物を感じた。グッと膣内に押し込まれたペニスが最初の精液を吐き出したようだ。
「ふぅ……」
「お、おい。代われよ、次は俺だっての」
「じゃ、その次は俺な」
 ズルリと体の中から異物が抜け、だが間髪を入れずに別のペニスが挿入される。かと思えば口や手の平にドロリとしたゲル状の液体がかけられる。暖かくも生臭い、男の精液。そうそう、これが欲しかったんだ。受け止めたそれを、飲み干し、或いは体に塗りたくる。体温が急上昇して、もっと欲しいと全身の肉が喚きだす。
「あぁ……いいの。ねぇ、みんな……もっと、して。もっと、んっ……私に」
 抑えが効かなくなったのは向こうも同じ事。我先にとペニスを挿入し、乳房を鷲掴む。先輩も後輩もなく、彼らは私の体に群がった。
「なぁ、岸野さん。こっち、挿れて良いか?」
「マジかよ、お前。勇者がいる、勇者」
「あ、でも……俺も興味あるな」
「んっ、ぁあ。うん? お尻? 良いわよ。ゆっくりね」
 私の背後に回り、アナルに指を突っ込んだ誰かが、私の耳元で懇願する。勿論、私に否は無い。アナルへの挿入は本来、時間を掛けた開発と慣れが必要だが、まあ何とかなるだろう。括約筋が完全に脱力出来さえすれば割と入るものだ。ローションの代わりなら精液があるし。
「う、うおお! 締め付け凄いな」
 体が起こされ、少し持ち上げられる。そして濡れたペニスがお尻に当たった。排便時の要領で肛門の口を開け、後は力を抜いてズブズブと入るに任せる。
「ああああぁ……。お尻に、入ってるぅ……」
 口や膣と違って、出す為だけにある器官だ。自然の摂理に逆らう背徳感に、思わず背筋がゾクゾク震える。やー、岸野さん。あんたアナルセックスの才能あるよ。気持ち良いもん。
 前の穴と違って、後ろは全くの未開の地だ。が、それでもちゃんと快感がある。何て恵まれた体の持ち主だ。素で嫉妬してしまったじゃないか。
「んぁっ、んあッ! ね、ねぇ……見てないで、みんなも……んっ、して」
「お、おお。そうだった、じゃあ俺はこっちから挿れる」
「今度は俺が口だ。よろしく」
 目の当たりにしたアナルセックスと、それに悶える女に、他の6人が息を呑んだ。が、私が促すと一斉に再起動。1人が私の正面から膣に挿入、1人が口に入れ、2人が手に握らせ、残る二人は胸といわず腰といわずペニスを擦り付けて来る。
「んぐ……あむ、ちゅ。んッ、ぁあああ! あむ、む、ぶッ! ん、んはああぁ」
 入れ替わり立ち替わりで、7人の水泳部員に体中を嬲られる。本当に、文字の成り立ち通りに嬲られる。正確には『男男男女男男男男』という52画の異様な文字になるのだろうが。
 ドロリ、ドロリ、ドロドロ、と遠慮も容赦も無く、7人の精液が全身に内外を問わずぶちまけられる。精液のシャワーでも浴びたかのように、体中ベットリだ。
 それでも男の子達は夢中で自分の体にむしゃぶりつき、挿入し、ガクガクを腰を揺すっている。その彼らのペニスを、膣とアナルでむさぼり、口で啜り、手で胸で擦る。やがて何も考えられなくなり、ひたすら肉と肉が混ざり合い、体液が滲み出る。
「あぁ……んああ。んッ、ぁ、うああぁ……」
 頭が真っ白になる『気持ち良い』を通り越した、この恍惚感。
 意識は朦朧として、でも体だけは蠢いて男と精液に溺れる。どれくらいそんな状態が続いたのか、記憶が飛び飛びでさっぱりだ。
「岸野っ、岸野さーんっ」
「……んぁ? え、あ……あは。ゴメン、私寝てた?」
「あー、いや。グッタリしちゃったからさ」
 気付いたら床の上で放心していた。それを同じクラスの子が見下ろしている。
 辺りを見回してみたら、凄い事になっていた。みんな全裸なのはともかく、部屋中が体液でべったりだ。精液愛液は言うに及ばず、汗、唾液、涙。これは掃除が大変だろう。多分、一年生がやらされるんだろうが。
「ん、んーッ! はぁ……。ねえみんな、満足してくれた?」
 一つ伸びをして全員を見回し、ニッコリ笑って見せる。と、それぞれに男らしかったりはにかんだりの笑顔が頷きと供に返ってきた。まぁ、一人当たり4・5回は出したのではなかろうか。それだけやれば満足もするだろう。私もたっぷり精液を浴びられたし。うん、実に充実した放課後だった。
「で、悪いんだけど。私の体、洗ってくれない? 疲れちゃって動けないの」
 口の端についた精液をペロリと舐めながら、ちょいと媚びた顔でのお願い。流石に体が美少女だと、こんなベタなお願いも即了承だ。別に全員でなくてもいいのだが、7人掛かりで抱き上げられ、シャワー室へ運ばれる。
「あ、俺ボディスポンジ持ってる」
「誰かシャンプー見なかったか? あったと思うんだけど」
「ありますよ。これっスか?」
「バカ! それトニックシャンプーじゃねえか」
「お湯、熱くないですか?」
 7人の小人に世話を焼かれる白雪姫も、こんな気分だったろうか。大真面目な彼等を見ていると、こそばゆいったらない。
「洗えれば何でもいいよー。お湯はもうちょっと熱い方が好きかな」
 泡だらけにされて髪を梳られ、体を洗われる。熱心に足を擦る男子もいれば、器用に指先まで綺麗にしてくれる子もいて、ちょっと面白い。
 さっぱりとした所でシャワー室から出て、連れて行かれたのは更衣室だった。授業で一般生徒が使う大きい方だ。部室がアレな状態なので嬉しい気遣いである。
「あの……服、持ってきました」
「ありがとー」
 水泳部員なのでタオルには事欠かない。例によって、寄ってたかって体を拭かれる。おまけにドライヤーで髪まで乾かされ、挙句に服は着せられた。ちょっとしたお姫様気分である。バカな連中に陵辱されるのも乙だが、根が真面目な男子達にかしずかれるのは素直に嬉しいと思ってしまう自分がいた。女なら誰もが抱いているお姫様願望が、自分にもあったらしい。コイツはとんだ傑作だ。うへへ。
「コホン、皆ありがと。んーと、今日の事は誰にも秘密ね。校内で私にあっても知らんぷりしないとダメよ? 私もそうするから。約束、守ってくれたら……また、ね」
 最後の「ね」の所でベタではあるがウィンクなど一つ。コクコクと頷く水泳部の皆さん。素直なのはいいが、チンコ丸出しだぞ、お前ら。可愛いけど。
 服の受け取り役だった一年生に手荷物を渡され、やって来た時と同じように唐突に去る。実は、まだ余韻が体の中で疼いていてジンジンするのだが。
「ふぅ……楽しかったぁ。うん、また行こう」
 失った水分をスポーツドリンクで補い、菓子パンを食べて一息つく。思わず顔がニヘラと崩れ、その油断した隙に股間から何かが垂れる。
「あ、ヤベ。トイレいかないと」
 散々膣内に出された精液が零れてきそうだったのだ。後、お尻からも。
 岸野嬢の体は今後も使わせてもらおうと思っているので、ココで変な疑問を抱かれるのは避けたい。今日の所は綺麗にして返してあげないと。
 トイレに行って股間とお尻を丁寧に拭き、もう大丈夫かな、と見切りをつけた所で適当な空き教室に向かう。そこで席に座り、机に突っ伏す。これでよし。
「う……ん? あ、あれ、私……? こんな所で何を」
 意識を切り替え、スッと岸野嬢の体から離脱。暫く上空に漂って彼女の様子を観察する。
「寝て……たんだっけ? う、ん。そうだ。昼寝してた……のよね」
 思った通り、そしていつも通り、岸野嬢は私に憑依されていた間の事を欠片も覚えていない。かつ、適当な記憶が頭の中で捏造された様子で、1人ウンウンと頷いている。自分を納得させるかのように。
「う、んんん? 何か、さっぱりしてる? んッ! や、やだ……私」
 ただ、体の状態まで改竄補完されるわけでは勿論無い。よって、男子水泳部員の手で隅々まで綺麗にされれば、当然さっぱり気持ち良い訳だ。快感の余韻もちょっと残ってたらしい。軽く仰け反って股間を抑えてもいる。
「妙な夢でも……見たのかな? もう」
 だが、さほど混乱もせずに頭を振って立ち上がった。うむ、問題はなかろう。そう見て取った私も場を離れる。
「じゃあね、岸野ちゃん。また明日」

 空を飛んで帰宅した私は自分の体に戻り、起き上がる。
「……うーむ」
 重い。ピザの私と健康的な岸野嬢では、体の性能差が歴然である。その内、完全に自分の体に見切りをつけてしまうのもいいかもしれない。他人の体を乗っ取りつつ、自堕落な永遠を生きる妖怪になるのだ。
「私は人間をやめるぞー、ってか」
 まぁ、それはマイバディに致命的な欠陥が出来てからでも遅くはない。それまでは、精々この重い体を抱えて生きる事にしよう。私の牙は、いつだって強力なのだから。

 翌日、昼食時に私は岸野嬢と鉢合わせた。
「あら小島さんじゃない。ねえ、その不細工な顔で良く生きてられるわね」
 はっはっは。さて、今度はアンタの綺麗な顔で何をしてやろうかね。



 ――了。

モ ドル